⽣産者から消費者に⾷品が届けられるまでには、各通過点において⾷品の安全管理が実⾏されています。
⽣産者、メーカー、販売店などの⾷の安全に対する取り組みは、衛⽣・安全管理が⾼度化されたロジスティクスによりつながり、
フードチェーンが形成されます。
Logistics HACCPとは
国際的な⾷品衛⽣管理の⼿法HACCPの考えにもとづき、
物流⼯程の側⾯から⾷品安全マネジメントに貢献する取り組みです。
HACCPは原料を⼊荷し製品が出荷されるまでの⼯程において、⾷品事故を予防する衛⽣管理の⼿法ですが、
衛⽣的な管理が⽣産地や⾷品の製造⼯程のみで実施されるだけでは、⾷品の安全性の確保は達成することは困難です。
原料が産地から出荷され、製品が消費者の⼿元へと届く⾷品供給の⼯程(フードチェーン)のいずれかにおいて、
⾷品が⾮衛⽣的な取り扱いをされると、⾷品事故は発⽣の原因となるおそれがあります。
⾷品事故の発⽣は、フードチェーン全体に甚⼤な経済的被害をもたらし、消費者からの製品の安全性に対する信頼を失うことへとつながります。
⽣産地から消費者までの、⾷品が取り扱われる⼯程や環境を切れ⽬なく衛⽣的に管理することにより、
確実に安全な⾷品を消費者へ届けることが可能となります。これには⽣産地から消費者までをつなぐ物流の⼯程も例外ではありません。
製品が⼊出荷・保管・輸送される物流⼯程において、
物理的な損傷、温度管理の不備、⾮衛⽣的な取り扱いによる製品への汚染などの危険が考えられ、
物理的・化学的・⽣物的なリスクの増⼤につながります。
これらのリスク軽減および除去のため、物流⼯程においても⾷品の衛⽣的な取り扱い⼿法は確実に実施される必要があり、
これを実現するための⼿段として⾷品衛⽣管理の⼿法HACCPの考えにもとづく衛⽣管理の実⾏が有効です。
物流⼯程の衛⽣管理
物流⼯程における衛⽣管理には以下の項⽬等が挙げられます。
製品の適切な取扱い | ⾷中毒菌増殖を防⽌するための適切な温度管理アレルゲンを含む製品などとの交差汚染の防⽌ |
---|---|
従業者への教育 | 従業者への衛⽣管理の徹底製品の取扱いに関する教育(製品や包装容器の破損を防ぐ) |
施設・設備の衛⽣管理 | 倉庫、保管施設および輸送⾞両などの衛⽣管理計画の策定 |
有害⽣物の防除 | 物流施設や輸送⾞両の有害⽣物の駆除プログラムの策定 |
製品の回収 | 製品回収時のプログラムの策定 |
トレサビリティ | 製品の状態、温度、識別番号、⽇付などの情報の記録 |
物流⼯程においてこれらの衛⽣管理計画を策定するためには、 標準作業⼿順書(SOP)や衛⽣標準作業⼿順書(SSOP)のマニュアルを作成し、 計画に沿った作業⼯程管理を実⾏して記録を取っていく必要があります。
HACCPとは
こちらから⾷品安全に関する情報をご覧いただけます。
HACCPは、Hazard Analysis and Critical Control Point (危害要因分析にもとづく重要管理点)の略称で、 ⾷品の安全性を守るための衛⽣管理⼿法です。
HACCPを導⼊して効果的な⾷品衛⽣管理の 体制を構築して機能させていくためには、 ⼀般的衛⽣管理プログラム (Prerequisite Program, PRP)を併せて計画する 必要があります。